楽園王2018-2020 >>















「計画が狂った」。
厄災が降りてきて、これはもう皆、
世界のすべての人と金儲けと
金儲けにはならない仕事も加え、
週末や夏休みや、余暇の計画や夢や野心さえ、
その大きさに関係なく全部
「計画が狂った」。
現在進行形の荒廃も多くて、今、誰の計画にもなかった
未来が訪れようとしている。
未知。未知との遭遇。
同じみの5音の音階が遠く頭の中に聞こえてくる。
このことは、自分だけではなく、自分の周囲だけの話
ではなく、規模をすごーく大きいと想像しておくと
間違いが少ないようだ。個人は大事だ。
「私」を大切に考えていい。
ただもう一方で、社会がガタガタなのを見逃さないように。
もしこの世界が舞台で自分が役者なら、
活躍すべき舞台面が荒地だってことも大事な視点。
もう本当ガッタガタよ、此処。
つまり舞台の側には「活躍の準備」が
ぜんぜん整っていないってこと。
大変だよね、こんな場所でイイ芝居をするなんて。
かつて少女は、計画を立てて、その通りに生きることの
大切さを厳しく教えられて育った。計画とは、
未知で暗い闇の未来を明るく照らす懐中電灯であり、
安心して前に進める素晴らしい手掛かりになると
教えられた。それは人生に失敗したと思い込んでいる
両親が生み出した教訓であった。
英才教育というほどでもないが、
両親は娘に計画というものの大切さを何度も説いた。
計画、目標、それに向かって賢くて正しい努力を。
そして少女は大人になった。今あらためて、
そのことに間違いはないと今でも彼女は思っている。
ただ、
ただ、目の前の、
すべての人のすべての計画が狂った時代を迎え、
フリーズした。けっこう簡単に。
なんだか部屋から出らんない。
かつてないほど未来の霧と闇が濃くなり、
手元の懐中電灯ではもう何も見えないとしたら? 
今まで計画を守ってきた真面目さが、
大きな徒となって彼女を打ちのめした。
さあ、物語が始まった。
そうだよ、やっとここからが始まりだ。
思考を切り替えて、気持ちを奮い立たせて、
濃いアイスコーヒーを一気に飲んで
頭をクリアーに。ねえ行こう、次の世界へ。
いやマジで。
年月で体もボロボかもしれないけど、
もうちょっと、もう、ほんのちょっと頑張って、
狂った計画の跡の、新しくて厳しい現実世界へ。
新しい希望を抱いて。闇雲ではない、
考えに基づいた足取りで。
ひゃー、難しい。んでも、
その難しさを楽しんだら勝ちなのかも知れないね。

少しずつ、一歩一歩、
いや半歩でも、
もうちょっと、もう、ほんのちょっと・・・

終わっちまったこの国で、
 それでも芝居続けなきゃ!


楽園王 長堀博士





最新の公演は、>>

楽園王とは、・・・


もしも、
もしも死んだ瞬間に見るっていう走馬灯を自分で選べるなら、
今日この1日を思い出したい。
気のおけない仲間と共に意味のないくだらない話を何時間も何時間も。
そんな中にはあなたもいる。
時々目が合うのには意味があったのか偶然か。
それを確かめる機会は永遠に訪れないだろう。
コップ倒すなって。おーい、布巾ー!
きっと今日話した内容も笑い話も泣いたことも歌った歌も何も残らない。
残らないねぇ、みんな酔っ払いだし。
あっ、また目が合った。
ボクがこの中で一番上だから、
その分この時間の貴重さが良く分かる。
もうすぐ、
もうすぐ切実なものが皆どんどん増えてくる。
深刻なものが雷みたいに突然に。
ま、それはまだ遠い物語、また別の出来事。
今は今、ああもう、眠くってもう落ちそうだよ。
微睡みの中で、ボクは夢とも現実とも分からない、幻を見る。
楽園王、30年目、30年だってさ、特別な今年の特別ではないこの物語は、そんな感じで始まります。
ノスタルジーではなく、今は今で全力で。
楽園王は東京の劇団です。1991年スタート。2021年には30周年を迎えます。
作、演出は長堀博士。経験の分だけ意外と知恵が働きます。
劇場を出たら日常が待っている。
舞台が荒野でも天気が荒れれても、長く続いたカンパニーのノウハウと新しい工夫で、
信頼する仲間と共に、普通に頑張ります。